今日は赤ちゃんとママのいるご自宅に訪問して、3時間ほどお話を伺ってきました。
病院勤務時代と地域助産師になってからの大きな変化は、「相手が来る⇒わたしが行く」という仕事の形態。
そして、自宅やそれに近い場でのママたちは、病院では見せて頂けないフラットでリラックスした表情をされることがあります。
お互いに、率直な自己表現、自己開示がしやすくなる。だから、問題解決へ誤解なく進むことが出来る。
人として互いに尊重される関係性を創り出せるのが地域かなと思います。
病院スタッフはきついシフトに疲れているし、膨大な業務に追われていて、自分の感情など押し殺す必要もあり、心を病んで退職する人もいます。
産後ケアホテルも気をつけないと、同じ仕様になってゆきそうで。華やかな外観の裏側にはスタッフの渾身の努力があります。それが疲労困憊につながり、母子への愛情が枯渇してゆく流れになることを避けたい。
でも、利益を生み出さなければ経営は成り立たないし、経費を節減するならスタッフの人件費はギリギリになってしまう。費用対効果を考えると、一人のスタッフが倍の仕事量をこなすことを期待するのも自然なことかも知れない。
とはいえ、繊細で傷つきやすい産後の女性と宝物のような赤ちゃんへのケアを謳うのであれば、関わる人たちは少なくとも心身は健康である必要があります。
まだまだ、成長過渡期にある仕組みだなあと思います。
この世界で最高に尊重されるべき存在が、母子というユニットだと思っています。誰よりも守られて、安心できる場所で過ごす必要がある人たちです。
産院からまっすぐ産後ケアホテルに来られるママたちも、退院後すぐに上の子の保育園送迎と家族の食事作りが始まるママたちも、どうかその不安や苛立ちが言葉に出来て、助けてくれる人を受け入れることが出来ますように。
万物生々。
管理者は、この大切な貴重な仕事に関わるスタッフを、何より大切にしてくださいますように。目先の利益よりも、健康に育つ子どもたちが築く未来のために。