家族コミュニケーションの講師を勤めています。
最も密であり、かけがえのない家族関係において「受容」の効果をママが知っていることは重要です。
子どもの育ちにとって、家庭環境は植物が育つ土壌のようなもの。
種子が持っている可能性を最大限に成長させて、花や果実という結果をもたらすために、豊かな土壌でありたいと多くの親たちは思っています。
社会が誤解しているように、それは経済的な豊かさありきではありません。
最も大切なのは、親の「聴く力」です。
子どもが種子であるなら、その成長の可能性は種子の内部にあります。親に出来ることは、彼らがそれを実現するのを助けることだけです。
我が子に自らの理想を被せ、咲かせたい花、手に入れたい実があるとき、親は「聴く力」を失います。その結果、子どもは親を拒絶するようになり、親は助ける力を失います。
「ありのままを受容するとき、相手は最大限の成長を遂げる」これは、親子関係だけではなく、あらゆる人間関係に通用するパラドックスです。
聴くことの効果は絶大です。自分が受容されていると感じたとき、人は自由になり、思いのままに変身する能力を発揮できるようになります。
- 自分との関係のなかで相手が成長する
- 建設的な変化が起きる
- 問題解決の能力を身につける
- 精神的に健康になる
- 創造的に可能性を最大限に伸ばす
これを子ども時代に、家庭のなかで親から子に与えることが出来れば、日本の社会が変わります。
この自己成長の力を大人になってから手に入れようとすると、変化を起こすためには大きな決意や覚悟が必要になります。
自己啓発セミナーとかパーソナルコーチング、宗教的指導者に依存することで変化を起こすことが出来るかも知れません。
しかし、現在の自分を支配する人生の脚本は、子ども時代の土壌の中で決断したものであるため、変化することには凄い努力が要るのです。
人間には、等しく子ども時代があり、この期間の養育者との関係には一生を決定するような力がある。
この事実を子育て中の親たちに届けるため、親業や交流分析のインストラクターになりました。
全て受容することへの不安を言われる方があります。ありのままで受容すれば、子どもはワガママになり、そこにとどまって進歩しなくなるのでは?
そこで、殆どの親は「非受容」の言葉を使って、子どもを親の望む方向へと導こうとするのです。しかし、「非受容」がもたらすものは
- 相手を閉鎖的・防衛的にする
- 関係に不快感を起こす
- 自己肯定感を引き下げる
思春期に近づくと、親の持つ価値観や準拠枠に反発してアイデンティティを確立していきますが、その時には既に非受容の言葉をセルフイメージとして受け入れてしまっている。
勿体ないです。子どもはなれるものになりたいと成長を望み、親もまたその子の幸せを願っているのに。
あたかもその人自身であるかのように、一時的にでも相手の立場になって考えたり感じたりする「共感」は、相手が我が子でも難しいことです。
でも、受容して聴くことの結果として、子どもへの共感が出来るようになる。より理解が深まり、相互に変化してゆく。
だから、子どもへの受容は親自身をも変えてゆきます。
受容を相手に伝える方法の第一は、相手を理解しようとする姿勢です。相手の考え方や感じ方を正確に理解できているか、それを確認する聞き方です。
具体的には、また別の記事で書きますね。
子女名優。
より柔軟に、他の人の世界観に心を開いていきたいです。