小さい頃のお正月は、母の実家がある吉野山に、母の姉妹たちの家族が大集合して楽しく過ごすのがルーティンでした。
大人たちはお正月らしくお酒や花札とかで大盛り上がり。いとこたちと私は広い家の中を走り回ったり、子どもだけで遊ぶことを許されたギリギリまで谷を冒険したりしていました。
母は5人姉妹の4番目で、こんなに沢山の仲良しの大人と子どもたちがいるのはなんて素敵なんだろうといつも思ってました。
わたしより後に生まれたのはわたしの弟と、弟と同い年の従姉妹、その妹。可愛い柄の布団を取り合ってわあわあケンカしたのが昨日のことのようです。
その従妹の父である、わたしの叔父が亡くなって、今日はお通夜に行ってきました。まだ70台でした。
吉野山では一番若かった叔父さんで、子どもたちと遊ぶ役割でした。車の運転も上手で、遊びも沢山知っていて、絶対に怒らない優しい人でした。
半世紀たった今も、大人気だったおっちゃんの張りのある声が思い出せます。
棺の中でも、ただ眠っているようで、スーツとネクタイで決まってるのがいかにもおっちゃんらしくて。
以前は、親類一同が顔を合わせるのはいとこの結婚式でした。それが一通り終わると、次はお葬式。家族の寂しい気持ちを励ますように、懐かしい思い出話で全員が笑顔になります。
50年前の子ども時代に戻ったみたいに、素直に話が出来て楽しい時間を過ごしました。でも帰りの車の中では、親や自分たちの死の準備について考えるのもお約束。
一人の人が生まれて生きて、そして死を迎えるまでの人生。歴史のなかでは一瞬の出来事だけど、こうして沢山の人の心に姿も声も生きて残っている。
大切に、このいのちを生きたいと思います。どんな脚本、どんな登場人物、どんなスペック、それらが理想通りでなくても構わない。ルールを守れば、周囲の全てを楽しめるし、幸せに生きることが出来ます。
人生神劇。
生きてる限り、喜び歌いつつ働いていたい。それが誰かの笑顔を守ることに少しでも繋がるなら、わたしに命を授けてくださった方へのご恩返しになるはずです^^