「なんでまた、こんな言い方をしてしまったんだろう。」
そう後悔したことはありませんか。
私は助産師として30年以上、
多くのお母さんやご家族と関わってきました。
そして私自身も、一人の妻であり母として、
「ああ、また同じパターンを繰り返してしまった」
と落ち込むことがあります。
今日、交流分析(TA)の研修で、
とても心に残った言葉がありました。
「自分のボスは、自律した自分である。」
■自分を分析する■
交流分析では、私たちの心には三人のキャラクターがいると考えます。
**親(Parent)**
「ちゃんとしなさい。」
「普通はそうするでしょう。」
ルールや価値観を教えてくれる存在です。
**子ども(Child)**
「嫌だ。」
「悲しい。」
「やってみたい!」
感情や好奇心を持つ存在です。
そして、
**大人(Adult)**
今、目の前で起きている事実を見つめ、
冷静に判断する存在です。
■三つの自我■
私はこの話を聞きながら、
「私の人生のハンドルを握っているのは誰だろう。」
と考えていました。
「ちゃんとしなければダメ!」
そんな”親P”の声に動かされている時もあります。
「もう嫌!」
感情いっぱいの”子どもC”が前面に出てくる時もあります。
でも、本当はそれらが悪いわけではありません。
交流分析では、
「大人(A)が、親(P)と子ども(C)の
両方の声を聴きながら、最善の選択をすること」
を大切にします。
親Pを黙らせるのでもなく
子どもCを我慢させるのでもなく
———-
両方を尊重しながら舵を握る。
———-
それが「大人A」の役割なのです。
■Aを成長させる■
研修では、「A」を働かせるための
質問も紹介されました。
・今、起きている事実は何?
・それは誰の声?
・私は今、何を感じている?
・他の選択肢はある?
・今ここで、一番よい選択は何?
この質問を自分に投げかけるだけで、
心の中の景色が少し変わります。
■今、子育てをしている方へ■
私は助産師として、
出産や子育てを支える仕事を続けています。
お母さんたちは、
「いい母親でいなければ。」
という”親P”の声に苦しむことがあります。
一方で、
「眠い。」
「一人になりたい。」
「誰か助けて。」
そんな”子どもC”の声も、確かに存在しています。
どちらも本当の自分。
だからこそ必要なのは、
どちらかを否定することではなく、
「今、私はどうしたい?」
と、”大人A”の自分が静かに
問いかける時間なのだと思います。
■気付くだけで変化が始まる■
今日の研修で、一番心に残ったのは、
「気づいた瞬間から、Aは働き始める。」
という言葉でした。
完璧にならなくていい。
失敗しなくなるわけでもない。
でも、
「あ、今は”親P”が話しているな。」
「あ、今は”子どもC”が泣いているな。」
そう気づけたら、もう。
人生のボスは少しずつ自分に戻ってきています。
そんな希望を感じた一日でした。
赤ちゃんは、自分の感情を
包み隠さず表現します。
人は最初はCだけの存在です。
それを受け止めるママやパパが、
自分自身の心とも対話できる人であれば、
子どもは安心して成長することができます。
親が「自分のボス」になれることは、
子どもの自立心を育てることでもあります。
心の土台づくりを、
これからも伝えていきたいと思っています。
※この記事は、2026年7月25日にメルマガ(リザーブストック)で配信した内容に、画像を追加して再構成したアーカイブです。

