12月最初の会社訪問は、京都市南の最古参有田製作所の三代目有田一繁社長!お世話になってるバイク屋さんから昨年移転された新社屋が良く見えます。
旋盤の工場が隣接なのに、とても静かなのです。どうしてですか?と聞けば「今は休憩時間で、休息を取ることを必ず守っています」とのこと。9年前に代表取締役を継承されてから、社員のプライベートを守るためのルールを実行されています。
7:15から始業前MTG、職場の教養を使って朝礼を行うのは8時15分から。17:20には全職員を帰宅させること。残業は一切ありません。100分の1ミリのずれも許されない精密機械を扱う企業ならではの、職員の心身の健康への配慮に感じ入るひと時でした。
一繁社長のお祖父様が京都の地で創業されたのは1959年。倫理法人会に入会されたのは35年前だそうです。入会時に受け取られた倫理法人会憲章が額に入って飾られていて感動。今回、カラーバージョンの最新版もお渡しすることが出来ました。一繁社長に使っていただくための、万人幸福の栞も受け取って頂きました!
創業から63年という長い年月、最初は文房具(パンチ穴)の部品のシェアを担っておられましたが、外国企業に押されて、より汎用的なあらゆる機械の部品を作る方向に進み、今の有田製作所に成長してゆかれたそうです。
金属を削る精密機械で、どんなものが作られるのか少し教えて頂きました^^医療用機器の部品も主要製品のラインナップに入っています!外科手術用のドライバーや注射針の先端をカットする機械も作っておられると聞くと、日常でなにげなく使っている金属製品への感謝と愛着が湧き上がってきます。
そんな有田製作所もリーマンショックの年には打撃を受けました。
その苦難のなか、一繁社長の機転で新規顧客を次々と獲得したのは「理念」によるものでした。品質・技術・サービスの向上を図り、お客様の満足をめざすという経営理念を掲げておられ、それが「お客様の求めることに、出来るだけ早く対応する」という姿勢につながります。
経営改善のため、「ご相談を受けたら即日対応する」というこの業界では有り得ないサービスの提供を打ち出されたお話には胸が躍りました。どんな業種でも、これは本当に大事な対応です。すぐに返事がもらえると、大切にして貰えていることが分かりますので、ラポールの形成が促進されるのです。
製品や職員への細やかな心配りや優しさを感じ、家庭においても、奥さまをとっても大切にされている姿が目に浮かぶようです^^
万物生々。
製作所の旋盤から丁寧に産み出された小さな機械たち。どんなものでも、その存在を認められ大事にされれば、喜んで働いてくれる。そんなことに気付かされる時間、本当に貴重なお話を有難うございました。