夜泣きで眠れないことはとてもつらいですよね。
夜泣きに対処する間は起きていないといけないので、
ママは睡眠が十分にとれません。
一刻も早く眠ってほしい!
そんな切羽詰まった気持ちが伝わり、
ますます泣き叫ぶ赤ちゃん。
ママも疲れがピークになると
冷静ではいられなくなります。
ついには投げたり棄てたりする人の
気持ちがわかってしまって、
自分を責めてしまったり。
この記事では、生理学と心理学から、
夜泣き対応を考えてみます。
夜泣きのつらさを克服した経験値は、
お子さんが大きく育ってからも、
様々な場面でママを助けるスキルになります。
決して無駄な時間ではありません。
夜泣きのつらさは欲求の対立!
赤ちゃんが泣くときは、何らかの
欲求が満たされていないことがあるので、
まずは通常のケアを一通り試してみます。
電気は出来るだけ暗くしたまま、
静かに穏やかに話しかけ確認します。
「おなかすいたの?」
「おむつが気持ち悪いの?」
「眠いの?」
「かゆいの?」
「暑いの?」
「寒いの?」
シーツやタオルケットがよれてたり、
ねまきのゴムが強かったりも確認です。
精神的な慰めを欲しがって泣いているのなら、
スキンシップや語りかけで満足しそうなものですが、
夜泣きというのは半分寝ぼけているので
すんなりとはいきません。
よいリズムが整って眠りが深くなるまでの時期、
夢を見るレム睡眠のターンは不安が強くなります。
赤ちゃんが泣くのは彼らなりの理由があって、
無力なだけに親に全依存してくるのは
仕方のないこと。
欲求が満たされたら満足して眠れるのです。
その正当な依存を受け入れることが
出来ないくらい、ママが疲れているから
「つらい」のですよね。
困っているのは赤ちゃん。
それはわかっていても、
助ける力が枯渇してしまっていたら
無理です。
ママが十分に満たされていないと、
赤ちゃんに愛情を注ぐことは出来ません。
あなたを守ってくれる人、
味方になり、休ませてくれる場所がありますか?
ママの役割を果たすためには、
あなたの欲求を満たしてくれる存在が
絶対に必要です。
パートナーとのコミュニケーションが
上手く行っているカップルなら安心です。
あなたの欲しいもの、満たして欲しいことを
はっきりと伝えれば動いてくれます。
ママが元気でいられる秘訣
何をやっても赤ちゃんが泣くとき、
どんな気分になりますか?
報われない努力にみじめで悲しい気持ち、
こみあげる怒り、様々だと思います。
これらの負の感情が湧きだすときは、
あなた自身の個人的な体験が
引き金になっている可能性があります。
わたしたちの感情は梯子のように
過去からつながっていて、
似た刺激によって呼び起されるからです。
過去の辛かった気持ちを
誰かに話してみてください。
自己否定から脱出し、
自分の心の傷が癒えることで、
新たな視点でお子さんと
向き合えるかも知れません。
また、同じように夜泣きで困っている
ママたちと情報交換をしてください。
twitterも良いのですが、リアルの方が
よりエールを送りあえます。
児童館や子育て広場などには、
支援者も含めて沢山の地域情報が満載です。
思い悩んでいたことが、誰かの一言で
瞬時に解決することもありますよ。
子どもの特性も知ってると得!
あなたのお子さんが6カ月未満なら、
実は夜に泣くのは当然のこと。
まだ、自律神経が未発達なので、
昼モードと夜モードの交換が起こらないのです。
この時期のママは、赤ちゃんが昼寝をしているとき、
一緒に睡眠時間を確保するなど、
体を休める工夫をしてください。
ときには自分以外の人に赤ちゃんをまかせて、
しっかり休みましょう。
ご家族だけではなく、福祉に協力してもらうことも
考えてみてください。
身体と心は連動します。
しっかりと体を休めることで、
気持ちが落ちることを予防しましょう。
ここ数年で、産後ケア事業として
取り組む自治体も増えました。
お役所と条件が合わなければ、
産後ケアホテルの利用もお勧めです。
東アジアの国々では、産後にママが休むための
資金を事前に準備しておくそうです。
韓国や台湾の産後ケア事情を見ると、
日本の産後文化も変わるといいなと思います。
今は延々続くトンネルの中だと感じるかも知れません。
でも、いずれ成長して、起こしても起きないくらい
ぐっすり眠る日がやってきます。
成長を楽しみに待っていてくださいね。
夜泣きのつらさは拷問級。
何とか眠らせる対応策を練りに練って、
それでも上手く行ったり行かなかったり…
思い通りにならない子育てを通して、
わたしたち親は、賢く逞しくなってゆきます。
アメリカみたいに乳児期から
個室のベビーベッドにいれて
ドアをしめる文化では、
夜泣きっていう概念がないそうです。
泣いていてもママに聞こえていないのか、
泣いても来てくれないから泣かなくなるのか。
家族が川の字で眠る日本では、
子どもの欲求を大切にしてきたのでしょう。
良い眠りの習慣は、
赤ちゃんの心身が成長してゆけば
必ず身に着きます。
お子さんの力を信じてください。
一晩二晩、わたしもこの子も
寝なくても大丈夫!って
どーんと朗らかに、見守る構えで行きましょう。
そして、自分を楽にしてくれる
人やモノに頼る自分を許しましょう。
これから我が子が成長して、
さらなる苦難の壁を超えるときにも
同じスキルが見事に有効で、
あなたを助ける力となります。
笑顔の子育てを応援しています。
※子育てのご相談はこちらから→なかがわ助産院