世の中にはたくさんの健康情報があふれていますね。
あなたもピンとくるものを試してみられたことがあるでしょう。
食材や調理法、生活時間の工夫、ジム通いや早朝の散歩、ヨガや呼吸法。
どれも効果が実証されていますが、あなた自身にとってはどうでしたか?
あなたの身体に、変化がありましたか?
あなたの心は満たされましたか?
私も数々の実践を行いましたが、目に見える手ごたえがないとなかなか継続が難しくて…
いつの間にか優先順位の下位に移動してゆくことが多かったのです。
自分の健康のために大騒ぎするなんて(^^;という自分への軽いディスカウントも働いたかもしれません。
でも、数年前に「未病」について学んだことで横着で無頓着な自分を盛大に反省することになりました。
あなたは、我が身を投げうって世の為人の為に無理をしていませんか?もしあなたが過労で倒れたら、それこそ社会の損失になることを自覚されていますか?
未病とは、『黄帝内経素問』(こうていだいけいそもん)の中に書かれている言葉で、健康と病気の間で連続的に変化する状態を言います。古来より、予防医学の重要性が語られていたことが判ります。
ご自身の心身の健康と美しさを守るため、大切なものは昔から定番ですね。睡眠、栄養、運動、コミュニケーション。
未病について知識を得ることで、それらを習慣的に自分の味方にする方法がわかります。
女性にとって未病とは何を意味するのか、また未病を見抜く秘訣について、考えてゆきましょう!
「健康」と「病気」は白と黒なのか!?
病気を受け入れがたい悪だと考えると、その不合理性に怒りすら感じます。
しかし、あらゆる病気には原因があり、結果であるという考え方があります。
遺伝子レベルの家族性疾患もそうですが、なにより生活習慣病などは長年の自分の行動に対する正確な体からの答えです。
だから血圧の上昇も、体重の増加も、不眠も、関節痛も、実はすべて自分の完全な体のプログラムが導き出した正しいありようなのです。
以前ヘビースモーカーの友人が、短命を甘んじて受け入れる、と言っていました。
それもその人なりの人生の向き合い方であるかもしれません。
でも、現在を生きるわたしたちには、未来への責任があります。
次世代の為、自分の命を健康に保ち精一杯生き抜くこと。
これは生物としての使命ではないのでしょうか。
私が看護学生になってすぐの授業で、健康と病気は連続性の概念だと学びました。
でも、医療現場では、検査結果によって“病気か健康か”という判定がなされて治療が選択されます。
病気しか診ない西洋医学、健康から発病までの全体を診る東洋医学とよく言われますが、日本の多くの医療現場は前者です。
発症を未然に防ぐ保健指導分野を受け持つ看護師や保健師は、マンパワー不足で上手く機能していません。
しかし、医療者を責めるのは筋違いです。検査値にhighが付くまでに、じわじわと自覚症状に変化が起こっているはずです。
その時点での生活習慣の改善こそが、悪化を防ぎ病気を発症させないための最大の治療であることを知ってほしいのです。
食生活やストレス管理を、倒れるまでないがしろにする…それは自分自身への虐待です。
循環器だ、消化器だと身体の器官ごとに捉える西洋医学では治療の対象にはならない様々な自覚症状。
たとえば、眠れない、肌が荒れる、肩がこる、頭痛、めまいなど、ですね。
これらの多くはMRIにかけても異常は見つからず、不定愁訴として心療内科案件になってしまったりします。
これらを日常生活のメンテナンスで回復してゆくことが未病の治療です。
未病においては、自分の主治医は自分自身であることをわたしたちは心得ておきたいと思います。
女性のライフサイクルと未病
女性の未病対策には、特有のキーワードがあります。
それは、女性ホルモンの影響です。
特に更年期という長い期間において、様々な自覚症状(ホットフラッシュやめまいなど)が現れます。
これらはすべて原因があって起こる一時的なもの。
症状をゼロにしなくてはと焦る必要はありません。
まずは、自分の身体に起こる生物としての変化を穏やかに受け止めましょう。
このホルモン変化で、最も気をつけたいのは骨量の低下です。
閉経を迎える頃より女性ホルモンの分泌が急速に減少し、骨のカルシウムの流出が進み、骨粗鬆症になりやすい状態が起こります。
これも生物の理であることは確かなのですが、もともとの骨量によって発症が抑えられます。
特に、人生で最大骨量を保てる20代から40代の時期に「骨貯金」をしておくのは大切です。
その時期は妊娠や授乳によってカルシウムの消費も多いので、より意識してゆきたいですね。
残念なことに、育児中のママが圧迫骨折(自然に押しつぶされるような骨折のこと)したという話も聞いています。
若い頃に骨量不足があると、高齢になったとき、確実に骨粗鬆症を引き起こします。
寝たきり介護のきっかけが大腿骨骨折であるケースが多いことはご存知でしょうか。
この殆どが女性であることをぜひ知っておいてください。
また、閉経前後の時期は子どもの受験や夫の退職など、自分のペースを乱される状況も同時に起こりがちです。
医学的に異常がないとすべて「不定愁訴」とされてしまいますが、すべての自覚症状は自分自身からのサインです。
なぜそれが起こっているのかを知り、どうすれば楽になるのか、丁寧に解決策を探ってゆきましょう。
基本的な行動は以下の4点でした。
- 良い睡眠をとる
- 必要な栄養をとる
- 気持ちよく身体を動かす
- 信頼できる人と、楽しく会話する
あなたが違和感を感じているのは身体ですか?
それとも心ですか?
いずれにしても、4点の改善で緩和する可能性は高いです。
自分の弱い部分を手当してあげましょう。
家族の健康が日本を守る!!
わたしの祖父は、海軍の軍医(外科医)でしたが、吉野の山奥の診療所で塩を使った健康法などを実践している人でした。
わたしが医療の道に進みたいと伝えると、予防医学が最も大切だと話してくれました。
人が持つ健康への回復力を信頼し、病気にならないための生活習慣の実践を助ける。
看護の原点はここにあると思います。
医師は疾患や病巣と向き合い、看護者はその人自身と向き合う。そんな風にも感じてきました。
助産師としても、合併症のない健康な妊産婦さんに医療の介入は必要はないと考えてきましたが、近年の麻酔分娩ブームからもわかるように、出産は医療のコントロール下に置かれつつあります。
生理的な出産のためには健康な心と身体を作るための自己管理、生活習慣の改善が必要です。
合併症予防のための生活習慣へのアプローチも不十分なまま、検査や治療が追加されることへの不信についても、ママたちからよく聞くところです。
この1年半のCOVID-19対応も同じですよね。
感染症から身を守るために、最も大切な免疫力を高める指導は壊滅状態で、医療崩壊、感染拡大を防ぐためには人を見たら感染者だと思え!のような制限指示が乱発。
ウイルスがゼロになるなんて理論上ありえないことを本気で期待しているのでしょうか。
(COVID-19 による症状は、人によって異なりますが、ほとんどの感染者では軽度から中等度の症状であり、入院せずに回復します。)なぜ5類感染症にならないのか、政治的判断を憂います。
超高齢化少子化社会を迎え、医療費や介護費が激増しています。
皆保険制度の崩壊は秒読みとも言われ、医療に頼らなくても自らの健康を保つことが求められています。
今こそ未病の概念を多くの医療従事者や企業の経営者に知って頂きたいと願います。
個人レベルでは今すぐに始められる生活習慣の改善。
100歳まで健康に活動し若々しく美しい笑顔を保つため、今、行動を開始しましょう!
自分の心と身体をコントロールしながら、この一生を大切に生きてゆきたいですね。
自分の未病の状態は、自覚症状から知ることが出来ます。
この測定方法にはいくつかの種類がありますが、わたしが出会ったものはビッグデータで分析し、不足栄養素やストレス疲労度を算出することでただちに生活習慣の改善につなぐことが出来るタイプです。
12歳以下のお子さんは自覚症状が捉えにくいためチェックが出来ないのですが、不足栄養素は親と一致しますので食育にも役立ちます。
ちなみに私と夫と息子、3人の不足栄養素はほぼ同じでした(^^;
HQCチェックについては、以前より健康コーチング等でもご利用いただいておりましたが、今期より非常に使いやすいアプリ形式に変更されました。
【HQCチェック説明動画】
上記が物足りない方にはこんな講座もありますよ(^^♪
https://tuki-commu.com/program/goal-achievement/
親業訓練協会(トマス・ゴードン博士のコミュニケーションプログラム)
公益社団法人京都府助産師会(助産師が提供する女性の全ステージへのアプローチ)